「事業用自動車安全通信」第１３８号(Ｈ24．3．23)

＝目　次＝
１．重大事故等情報＝８件（３月１６日〜３月２２日分）
（１）乗合バスの車内事故１
（２）乗合バスの車内事故２
（３）貸切バスなど６台が絡む多重衝突事故
（４）タクシー運転者が救護義務違反の疑いで逮捕
（５）タクシー運転者が救護義務違反の疑いで身柄を確保
（６）トラック運転者が救護義務違反などの疑いで逮捕
（７）トラックが渋滞の車列に追突した事故
（８）トラックなど５台が絡む多重衝突事故

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【１．重大事故等情報＝８件】（３月１６日〜３月２２日分）

（１）乗合バスの車内事故１
３月１５日（木）午後３時５０分頃、北海道において、道内に営業所を置く乗合バス
が乗客４名を乗せて運行中、バス停で乗車扱いを終え発車したところ、当該バス停か
ら乗車してきた杖をついた乗客（女性、８０歳）が転倒した。
この事故により、当該乗客が右大腿骨転子部骨折の重傷を負った。
事故当時、当該乗客は、一人で乗車することができなかったことから、当該バスの運
転者と別の乗客の介助を受けて優先席に座っていたが、目的地の病院の最寄りのバス
停を当該バスの運転者に確認するため、手摺りに掴まらずに立ち上がったところ、当
該バスが発進したため転倒した模様。

（２）乗合バスの車内事故２
３月１９日（月）午前７時３５分頃、大阪府において、同府に営業所を置く乗合バス
が乗客７名を乗せて運行中、バス停で乗車扱いを終え発車したところ、当該バス停か
ら乗車してきた乗客（女性、６７歳）が転倒した。
この事故により、当該乗客が第一腰椎圧迫骨折により全治約１ヶ月の重傷を負った。
この事故は、当該乗合バスの運転者が、乗客の着席を待たずに発車したため発生した
模様。

（３）貸切バスなど６台が絡む多重衝突事故
３月２０日（火）午後２時２０分頃、北海道の高速道路において、道内に営業所を置
く貸切バスが乗客４名を乗せて運行中、当該バスの前方において、乗用車に追突して
停車していたワゴン車と接触した後、当該ワゴン車の右側で当該ワゴン車の運転者と
話をしていた当該乗用車の運転者を撥ねた。その後、当該バスの後続車３台が当該ワ
ゴン車に追突するなどしたため、当該乗用車の運転者は、この３台の追突のはずみで
動き出した当該乗用車に轢かれた。
この事故により、当該乗用車の運転者が死亡、その他４名が軽傷、当該バスの乗員と
乗客５名に負傷はなし。
事故現場は、片側一車線の直線道路で、事故当時、周辺は吹雪のため視界が悪かった
模様。

（４）タクシー運転者が救護義務違反の疑いで逮捕
３月１５日（木）午後９時３０分頃、広島県において、同県に営業所を置くタクシー
が空車で走行中、横断歩道を横断中の歩行者（女性、６３歳）を撥ねた。
この事故により、当該歩行者が左腕、左足を骨折する重傷を負った。　　
事故当時、当該タクシーは、交差点の赤信号で停車していたが、信号が青に変わった
ことから交差点を通過しようとしたところ、当該タクシーの運転者は当該交差点の横
断歩道を赤信号で右から左に横断していた当該歩行者に気づかずに撥ね、その後、道
路脇に一旦停車したが、当該歩行者を救護することなく逃走した模様。
なお、当該タクシーの運転者は、当該事故の後も営業を続けており、当該事故から３
０分後に乗客を乗せて当該事故現場の反対車線を走行していたところを現場検証中の
警察官に逮捕された。

（５）タクシー運転者が救護義務違反の疑いで身柄を確保
３月２０日（火）午前３時２０分頃、福岡県において、同県に営業所を置くタクシー
が空車で走行中、横断歩道を横断中の歩行者（女性、８３歳）を撥ねたが、当該タク
シーの運転者は、救護措置など行わずにそのまま走り去った。
この事故により、撥ねられた歩行者が死亡した。
事故後、当該タクシーの運転者は、所属営業所付近に当該タクシーを乗り捨て、営業
所の車庫に駐車していた自家用車に乗り換えて逃走したが、同月２１日午後１時過ぎ
に、道路交通法違反（救護義務違反）の疑いで警察に身柄を確保された。

（６）トラック運転者が救護義務違反などの疑いで逮捕
３月１３日（火）午後８時頃、神奈川県において、同県に営業所を置くトラックが走
行中、交差点を左折しようとしたところ、同方向から、横断歩道を横断していた歩行
者（女性、６６歳）を轢いたが、当該トラックの運転者は、救護措置などを行わずに
そのまま走り去った。
この事故により、歩行者が死亡した。
事故後、警察は、同月２１日に当該トラックの運転者を、自動車運転過失致死及び道
路交通法違反（救護義務違反）の疑いで逮捕した。

（７）トラックが渋滞の車列に追突した事故
３月１５日（木）午後４時２５分頃、京都府の高速道路において、群馬県に営業所を
置く中型トラックが走行中、渋滞の車列の最後尾の乗用車に追突し、当該乗用車が追
突のはずみで前方の車両に追突するなど、計５台が絡む多重衝突事故となった。
この事故により、当該乗用車の乗員２名が死亡した。
事故当時、現場付近は渋滞していた模様。

（８）トラックなど５台が絡む多重衝突事故
３月２０日（火）午前２時１５分頃、福岡県の高速道路において、鹿児島県に営業所
を置くトラックが走行中、当該トラックの数台前方を走行していた乗用車が路肩の
ガードロープに接触する自損事故により停車していたところ、当該トラックを含む後
続車４台が次々と追突し、５台が絡む多重事故となった。
この事故により、当該トラックの運転者と最初に自損事故を起こした乗用車の乗員２
名の計３名が死亡、他９名が負傷した。
なお、当該トラックは一番最後に追突した模様。
この事故により、当該高速道路の一部区間が５時間にわたり通行止めとなった。

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