「事業用自動車安全通信」第136号(H24.3.9)

事業用自動車安全通信」第136号(H24.3.9)

=目 次=
1.重大事故等情報=7件(3月2日〜3月8日分)
(1)乗合バスの車内事故
(2)貸切バスの車両火災事故
(3)タクシーが対向からきた乗用車と衝突した事故
(4)タクシーの車両火災事故
(5)タクシーの運転者が乗客らに暴行を受けた事件
(6)タクシーが路上に倒れていた男性を轢いた事故
(7)トラック運転者が首などを切られ死亡した事件

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【1.重大事故等情報=7件】(3月2日〜3月8日分)

(1)乗合バスの車内事故
3月5日(月)午前11時45分頃、福岡県において、同県に営業所を置く乗合バス
が乗客34名を乗せて運行中、前方の信号が赤のため停車しようと減速したが、停車
前に信号が青に変わったため加速したところ、乗客1名(女性、77歳)が転倒し
た。
この事故により、転倒した乗客が腰部打撲及び尾てい骨のひびにより入院及び6週間
の加療の重傷を負った。
当該乗客は、運転席後方に右手で握り棒をつかみ立って乗車していたが、降車準備の
ため、床に置いていたビニール袋と傘を取ろうと右手を離して屈んだ模様。

(2)貸切バスの車両火災事故
3月3日(土)午前10時20分頃、栃木県において、埼玉県に営業所を置く貸切バ
スが乗客約40名を乗せて運行中、当該バスの運転者が当該バスのエンジンルーム付
近から煙が出ているのを発見したことから、当該貸切バスを停止させてエンジンルー
ム内を確認したところ、エンジンルーム内のハーネス部付近より出火が認められたた
め、当該バスに装備してあった消火器により消火作業を行ったところ鎮火した。
この事故による負傷者はなし。

(3)タクシーが対向からきた乗用車と衝突した事故
2月25日(土)午後11時25分頃、富山県において、同県に営業所を置くタク
シーが乗客1名を乗せて運行中、対向からセンターラインを越えて走行してきた乗用
車と正面衝突した。
この事故により、当該タクシーの乗客が内蔵損傷の重傷を負い、当該タクシーの運転
者が軽傷を負った。
事故現場の道路は、片側二車線で、事故当時、当該タクシーは第一通行帯を走行して
いたが、当該乗用車の運転者は居眠り運転のためセンターラインを越えてきた模様。
なお、当該タクシーの運転者は、当該乗客に対してシートベルトを締めるようにアナ
ウンスしていたが、乗客は酔っていたため後部座席で横になり、シートベルトをして
いなかった模様。

(4)タクシーの車両火災事故
3月1日(木)午後4時10分頃、長崎県において、同県に営業所を置くタクシーが
空車で走行中、エンジンルームから出火し、エンジンルーム内を焼損した。
この火災による負傷者はなし。
事故当時、当該タクシーの運転者は、交差点内で突然エンジンが停止し、再始動不能
となったことから、安全な場所に待避するために、ギアを入れセルモータを使用して
20メートル程移動したところ、当該タクシーのエンジンルームからの発煙に気づ
き、エンジンルーム内を確認した。その際、オルタネータ(発電機)とセルモータを
つなぐ配線からの出火を確認したため消防へ通報し、火は、駆けつけた消防隊により
5分ほどで消し止められた。

(5)タクシーの運転者が乗客らに暴行を受けた事件
3月3日(土)午前3時5分頃、静岡県において、同県に営業所を置くタクシーが乗
客1名を乗せて運行中、当該乗客から「気分が悪くなったので降ろしてほしい」と要
請があったので、当該タクシー運転者は、当該タクシーを停車させた。
その後、当該乗客が当該タクシーから離れたため、当該タクシーの運転者も介護及び
乗り逃げ防止のため同行し、停車していた当該タクシーまで戻ったところ、当該タク
シーの運転者は、待ち構えていた共犯者に後方から襲われた。
この事故により、当該タクシーの運転者は負傷した。
当該タクシー内にあった、売上金の入ったバッグが盗まれた。

(6)タクシーが路上に倒れていた男性を轢いた事故
3月4日(日)午前2時15分頃、高知県において、同県に営業所を置くタクシーが
乗客1名を乗せて運行中、道路上に倒れていた男性を轢いた。
この事故により、轢かれた男性が死亡した。当該タクシーの運転者及び乗客に負傷は
なし。
事故現場の周辺は薄暗く、制限速度時速40キロメートルの片側一車線の道路を時速
約60キロメートルで走行していたところ、当該タクシーの運転者は、道路上に倒れ
ていた当該男性に気づくのが遅れた模様。
なお、当該男性は、当該事故の約5分前に原動機付自転車に撥ねられていた模様。

(7)トラック運転者が首などを切られ死亡した事件
3月5日(月)午前8時50分頃、三重県の駐車場において、同県に営業所を置くト
ラックの車内で、当該トラックの運転者が首から血を流して死亡しているのを、出勤
した当該トラック事業者の代表取締役が発見した。
警察によると、当該トラックの運転者は、首や腕に切られたような傷があったが、車
内に刃物などはなかった。
当該トラックは、同月4日の午後10時〜11時頃に所属する営業所に戻る予定で
あった模様。
なお、当該トラックは施錠されており、車内にあった財布は残されていた模様。

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