「事業用自動車安全通信」第117号(H23.10.21)

事業用自動車安全通信」第117号(H23.10.21)

=目 次=
1.重大事故等情報=3件(10月14日〜10月20日分)
(1)乗合バスの車内事故
(2)乗合バスが軽乗用車と衝突した事故
(3)貸切バスがトレーラと衝突した事故
2.「重大事故情報」のその後
(1)トラックが渋滞の車列に追突した事故(平成23年2月18日配信分)

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【1.重大事故等情報=3件】(10月14日〜10月20日分)

(1)乗合バスの車内事故
10月17日(月)午前11時頃、大分県において、同県に営業所を置く乗合バスが
乗客4名を乗せて運行中、降車扱いのためバス停で停車後、発車したところ、乗客1
名(女性、82歳)が転倒した。
この事故により、転倒した乗客が腰部圧迫骨折の重傷を負った。
事故当時、当該バスの運転者は、当該バス停を発車する際、ミラーで乗客の着席を確
認し、発車のアナウンスを実施後に発車したが、転倒した乗客は、当該バス停で降車
しようと、当該バスの発車直後に席を立ち、車両前方へ移動したため、バランスを崩
し転倒した模様。

(2)乗合バスが軽乗用車と衝突した事故
10月19日(水)午後7時10分頃、宮崎県において、同県に営業所を置く乗合バ
スが回送運行中、対向してきた軽乗用車と衝突した。
この事故により、当該軽乗用車の運転者が死亡した。
事故現場は、片側一車線の当該バスから見て緩やかな右カーブで、この事故は、当該
軽乗用車がセンターラインを越えて走行してきたため発生した模様。
なお、事故現場の道路には、当該バスのブレーキ痕は残っていたが、軽乗用車のブ
レーキ痕は残っていなかった。

(3)貸切バスがトレーラと衝突した事故
10月20日(木)午後4時5分頃、福島県の高速道路において、貸切バスが乗客1
8名を乗せて運行中、大型トレーラに衝突した。
この事故により、乗客12名が顔や足を打つなどしたため病院に運ばれたが、いずれ
も軽傷の模様。
事故当時、現場付近は工事のため片側二車線のうち一車線を規制していたため渋滞が
発生しており、当該バスの前方を低速で走行していた当該トレーラに時速約15キロ
メートルで衝突した模様。
また、当該バスの運転者は、事故直前に脇見運転をしていた模様。

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【2.「重大事故情報」のその後】
* 以前にこのメルマガで紹介した重大事故情報のその後の情報をお知らせします。

(1)トラックが渋滞の車列に追突した事故(平成23年2月18日配信分)
=事故概要=
2月15日午後5時5分頃、愛知県の高速道路において、中型トラックが渋滞の車列
の最後尾に停車していた乗用車に追突した。その後、当該トラックは最初に追突した
乗用車を中央分離帯にはじき飛ばし、さらに前方の乗用車3台に衝突した。
この事故により、最初に追突された乗用車の助手席と後部座席の乗員計3名が死亡
し、その他7名が軽傷を負った。
この事故で、当該高速道路の一部区間が7時間通行止めになった。
=その後の情報=
運送事業者に対して監査を実施したところ、事業用自動車の運転者の勤務時間につい
国土交通省告示で定める基準が遵守されていなかった他、安全を確保するために必
要な運行に関する技能及び知識を習得させる等の指導監督義務違反、点呼の実施義務
違反、点呼の記録義務違反、乗務等の記録義務違反、運転者台帳の記載事項等の不
備、適性診断受診義務違反等が確認されたため、7日間の事業停止及び312日車の
車両使用停止処分を行った。

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