「事業用自動車安全通信」第１１８号(Ｈ23．10．28)

＝目　次＝
１．重大事故等情報＝７件（１０月２１日〜１０月２７日分）
（１）乗合バスの車内事故
（２）乗合バスが交差点で軽乗用車と衝突した事故
（３）貸切バスなど４台が多重衝突した事故
（４）タクシーが歩行者を撥ねた事故
（５）タクシー運転者が酒気帯び運転による事故
（６）個人タクシーが線路に転落し列車と衝突した事故
（７）トラックが高速道路上に停車していた軽自動車に追突した事故

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【１．重大事故等情報＝７件】（１０月２１日〜１０月２７日分）

（１）乗合バスの車内事故
１０月２１日（金）午前８時３０分頃、東京都において、都内に営業所を置く乗合バ
スが乗客約５０名を乗せて運行中、ブレーキをかけたところ、乗客が転倒した。
この事故により、転倒した乗客のうち１名（女性、３４歳）が左足首骨折の重傷、他
５名が軽傷を負った。
事故当時、当該バスは時速約２５キロメートルで片側二車線のうちの左側の道路を走
行していが、右側の車線を走行してきた乗用車が、左前方のガソリンスタンドに入る
ために当該バスの前方に割り込んできたことから、当該バスの運転者は衝突を避ける
ため急ブレーキをかけた模様。

（２）乗合バスが交差点で軽乗用車と衝突した事故
１０月２４日（月）午後１時３０分頃、愛知県において、同県に営業所を置く乗合バ
スが乗客２名を乗せて運行中、交差点を通過しようとしたところ、左側から当該交差
点に進入してきた軽乗用車と衝突した。
この事故により、当該バスの乗客１名（女性、７２歳）が骨盤を骨折する重傷を負っ
た。
事故現場は、片側一車線の見通しのよい信号機のない交差点で、当該軽乗用車が一時
停止義務を怠り左折しようとしたため、当該バスの運転者はブレーキをかけたが間に
合わず、当該バスの前部左側と当該軽乗用車の後部右側が衝突した。
事故当時、２名の乗客は当該バスの最後部の座席の右側に着座していた模様。

（３）貸切バスなど４台が多重衝突した事故
１０月２１日（金）午前４時３０分頃、愛知県の高速道路において、千葉県に営業所
を置く貸切バスが乗客３１名を乗せて運行中、前方を走行していた中型トラックに追
突し、さらに当該貸切バスの後方を走行していた大型ダンプカーが当該貸切バスに接
触した。当該大型ダンプカーは接触後横転し、積み荷（７０センチメートル四方のプ
レスされた鉄屑約１０個）が当該道路に散乱したところに、別の貸切バス（乗客２１
名）がこの積み荷に衝突した。
この事故により、積み荷に衝突した貸切バスの乗員、乗客９名と横転した大型ダンプ
カーの運転者が軽傷を負った。最初に追突した貸切バスの乗客に負傷はなし。
この事故の影響で、当該高速道路の一部区間が６時間半通行止めとなった。

（４）タクシーが歩行者を撥ねた事故
１０月２１日（金）午後１１時頃、東京都において、都内に営業所を置くタクシーが
走行中、右側から左側へ道路を横断してきた歩行者(男性、７２歳)に気付くのが遅れ
たため、この歩行者を撥ねた。
この事故により、撥ねられた歩行者が死亡した。
事故現場は、横断禁止の片側二車線の道路で、事故当時、当該タクシーは右側の車線
を走行していた。

（５）タクシー運転者が酒気帯び運転による事故
１０月２４日（月）午後６時１０分頃、福岡県において、同県に営業所を置くタク
シーが乗客を降ろした後、方向転換のため後退したところ、当該タクシーの後方で自
転車を押していた歩行者と接触した。
この事故により、当該歩行者が左足に軽傷を負った。
事故後、警察による現場検証の際、当該タクシーの運転者から酒の臭いがしたため、
警察が当該タクシーの運転者の呼気を確認したところ、呼気１リットル当たり０．３
５ミリグラムのアルコールが検出されたため、警察は当該タクシーの運転者を道路交
通法違反（酒気帯び運転）の疑いで逮捕した。
当該運転者は、同日午前６時３０分に乗務前点呼を対面で受けたが、酒気を帯びてい
るなどの異常は認められなかった模様。

（６）個人タクシーが線路に転落し列車と衝突した事故
１０月２４日（月）午後７時５０分頃、東京都において、都内に住所を置く個人タク
シーが乗客１名を乗せて運行中、急な右カーブの道路脇にあるガードレールとフェン
スをなぎ倒して路外に逸脱、約７．５メートル下の線路に転落し、走行してきた列車
と衝突した。
この事故により、当該タクシーの運転者（男性、７４歳）が胸などを強く打ち搬送先
の病院で死亡し、当該タクシーの乗客が腕や足の骨を折る重傷を負った。当該列車の
乗客約１５００名に負傷者はなし。
事故当時、当該タクシーは、当該カーブの手前で停車して、運賃のおつりの受け渡し
を行っていた際、当該タクシーの運転者がアクセルを踏み込んだため急発進した模
様。
この事故の影響で、当該列車の路線が５時間近くにわたり不通となった。

（７）トラックが高速道路上に停車していた軽自動車に追突した事故
１０月２３日（日）午前１０時４０分頃、岩手県の高速道路において、青森県に営業
所を置く大型トラックが走行中、道路上に停車していた軽自動車に追突した。
この事故により、当該軽自動車の乗員２名が死亡した。
事故現場は、見通しの良い片側二車線の道路で、事故当時、当該トラックは左側の車
線を走行していたが、前方を走行していた乗用車が右側の車線へ車線変更した後、当
該トラックの運転者は前方に停車している軽自動車を発見し、衝突を回避しようとし
たが間に合わず追突した模様。

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