「事業用自動車安全通信」第１１５号(Ｈ23．10．7)

＝目　次＝
１．重大事故等情報＝７件（９月３０日〜１０月６日分）
（１）乗合バスが高速道路でトラックに追突した事故
（２）乗合バスが交差点で乗用車と衝突した事故
（３）タクシー運転者が救護義務違反の疑いで逮捕
（４）タクシーなどが多重衝突した事故
（５）タクシーが横断歩道上の歩行者を撥ねた事故
（６）タクシーが歩行者を撥ねた事故
（７）トラック運転者が酒気帯び運転で逮捕

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【１．重大事故等情報＝７件】（９月３０日〜１０月６日分）
　※今週号から事故に関わった事業者が営業所を置く都道府県を追記しました。

（１）乗合バスが高速道路でトラックに追突した事故
９月３０日（金）午前４時２０分頃、三重県の高速道路のトンネル（長さ３９６０
ｍ）内において、東京都に営業所を置く乗合バスが乗客４７名を乗せて運行中、前方
を走行していた自家用大型トラックに気付くのが遅れたため、ブレーキを掛けたが間
に合わずに追突した。
この事故により、当該バスの乗客１名が顎の骨を折る重傷を負い、当該バスの運転者
（５２歳）も左足を骨折する重傷を負ったほか乗客４６名が軽傷を負った。当該ト
ラックの運転者に負傷はなし。
事故現場は、当該トンネルの入り口から約１．５キロメートルの地点で、当該バスは
片側三車線の直線道路の中央の車線を走行し、左側の車線に進路を変えたところで追
突した模様。
事故現場の道路は、事故処理のため約４時間、左側の車線と中央の車線の規制を行っ
た。

（２）乗合バスが交差点で乗用車と衝突した事故
９月３０日（金）午後４時４５分頃、静岡県において、同県に営業所を置く乗合バス
が乗客４名を乗せて運行中、信号のある交差点を通過しようとしたところ、左から当
該交差点に進入してきた乗用車と衝突した。当該交差点停止信号を無視し左から進入
してきた乗用車と衝突した。
この事故により、当該バスの乗客１名（女性、３８歳）が左足くるぶし骨折の重傷を
負った。
事故現場は、片側一車線の平坦な直線道路で、事故当時、当該乗用車は赤信号を無視
して当該交差点に進入したため、当該バスの左側面に衝突した模様。

（３）タクシー運転者が救護義務違反の疑いで逮捕
９月１１日（日）午前０時５５分頃、鹿児島県において、同県に営業所を置くタク
シーが空車で走行中、道路を横断していた歩行者を撥ね、そのまま走り去った。
この事故により、撥ねられた歩行者が、左足及び右腕を骨折する重傷を負った。
事故後、当該タクシーの運転者は、当該事故の約１５分後に営業所に帰庫し、終業点
呼を受けていたが、当該タクシーの運転者から報告がなく、当該タクシーの外観上に
破損等なかったため、事業者は当該事故の発生に気付かなかったが、９月３０日に当
該タクシーの運転者が道路交通法違反（救護義務違反）の疑いで逮捕されたことか
ら、事故発生の事実を把握した模様。

（４）タクシーなどが多重衝突した事故
９月３０日（金）午前３時５分頃、東京都の高速道路（片側三車線）において、都内
に営業所を置くタクシーが空車で走行中、自家用トラックに追突され右側車線に停車
していたところ、後続の乗用車が当該タクシーに衝突し、当該タクシーは中央車線に
押し出された。
この事故により、当該タクシーの運転者が死亡した。
この事故の直後、左側車線を走行してきた千葉県のトレーラが左側車線に停車してい
た当該自家用トラックを避けるために中央車線に車線変更し、当該タクシーと衝突し
た。
なお、追突した乗用車の運転者は、運転していた当該乗用車を残して、別の車両に
乗って逃走した模様で、当該乗用車には盗難車のナンバープレートが付けられていた
模様。

（５）タクシーが横断歩道上の歩行者を撥ねた事故
１０月４日（火）午前９時４０分頃、神奈川県において、同県に営業所を置くタク
シーが乗客１名を乗せて運行中、信号機のない交差点を右折する際、対向から横断歩
道を横断していた歩行者（女性、８６歳）に気付かずに撥ねた。
この事故により、撥ねられた歩行者が死亡した。当該タクシーの乗客に負傷はなし。
事故当時、当該タクシーは、道を間違えたため当該交差点を右折をした模様。
なお、ドライブレコーダの映像では、右折時に横断歩道手前で一旦停止など安全確認
をすることなく進行していた模様。

（６）タクシーが歩行者を撥ねた事故
１０月４日（火）午後７時５０分頃、東京都において、都内に営業所を置くタクシー
が空車で走行中、信号機のない丁字路交差点を直進しようとしたところ、道路左側よ
り飛び出して来た歩行者を撥ねた。
この事故により、撥ねられた歩行者が死亡した。
なお、事故現場付近の歩道には、撥ねられた歩行者のものと見られる財布、履物が置
いてあった模様。
また、当該タクシーには、ドライブレコーダが装着されていたが、現在警察に押収さ
れている模様。

（７）トラック運転者が酒気帯び運転で逮捕
９月３０日（金）午前１時頃、埼玉県において、茨城県に営業所を置くトラックが片
側一車線の道路を走行中、道路工事中の男性に接触した。
この事故により、当該男性が軽傷を負った。
事故後、現場に駆けつけた警察官が、当該トラックの運転者の呼気を測定したとこ
ろ、呼気１リットル当たり０．４ミリグラムのアルコールが検出されたため、当該ト
ラックの運転者は、道路交通法違反（酒気帯び運転）で逮捕された。
なお、当該トラックの運転者は、９月２９日の午後１時に乗務を終了し、乗務後点呼
を受けて帰宅、その後、同日午後７時３０分に営業所に出勤したが運行管理者が不在
であったため、乗務前点呼を受けずに出庫した模様。

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