「事業用自動車安全通信」第114号(H23.9.30)

事業用自動車安全通信」第114号(H23.9.30)

=目 次=
1.重大事故等情報=9件(9月16日〜9月29日分)
(1)乗合バスに飛んできたベニヤ板が当たった事故
(2)乗合バスの車内事故1
(3)乗合バスの車内事故2
(4)貸切バスが中央分離帯に衝突した事故
(5)貸切バスが電柱を折り水田に転落した事故
(6)タクシーが対向してきた路面電車と衝突した事故
(7)タクシーが路上に倒れていた男性を撥ねた事故
(8)トラック運転者が酒気帯びなどの疑いで逮捕
(9)トラックが対向してきた軽自動車と衝突した事故

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【1.重大事故等情報=9件】(9月16日〜9月29日分)

(1)乗合バスに飛んできたベニヤ板が当たった事故
9月21日午後5時10分頃、神奈川県において、乗合バスが片側二車線の道路の左
側の車線を走行中、前方に駐車車両を発見したため一旦停止して右側の車線に入ろう
としたところ、当該バスの車体に何か当たったような音がした後、車内で悲鳴が聞こ
えた。このため、当該バスの運転者が車内を確認したところ、ベニヤ板が当該バスの
中扉後方の窓ガラスを突き破り、中扉後方の2名掛け座席の窓側に座っていた乗客
(女性、66才)に当たっていた。
この事故により、当該乗客が左腕上腕骨骨折の重傷を負った。
事故当時、台風15号の影響で強風が吹いていた。

(2)乗合バスの車内事故1
9月22日午前10時30分頃、和歌山県において、乗合バスが乗客3名を乗せて運
行中、急ブレーキをかけたところ、乗客1名(女性、60才前後)が転倒した。
この事故により、転倒した乗客が脊髄圧迫骨折の重傷を負った。
事故現場は、片側一車線の信号機の無い丁字路交差点で、事故当時、当該バスの運転
者は、時速約40キロメートルで当該交差点を直進(乗合バス側が優先道路)しよう
としたが、当該交差点を右から飛び出してきた乗用車を発見し、衝突を避けるために
急ブレーキをかけたところ、当該乗合バスの中扉付近の前向き座席に着席していた乗
客が通路に転倒した模様。

(3)乗合バスの車内事故2
9月28日午後1時30分頃、神奈川県のバス停において、乗合バスが乗車扱い後、
発車したところ、当該バス停で乗車した乗客(女性、71才)1名が転倒した。
この事故により、当該乗客が左腕橈骨を骨折する重傷を負った。
事故当時、当該バスの運転者は、発車する旨のアナウンスを行ったが、優先席に座ろ
うとしていた当該乗客を確認することなく発車したため、当該乗客はバランスを崩し
転倒した模様。

(4)貸切バスが中央分離帯に衝突した事故
9月18日午後6時35分頃、新潟県の高速道路において、貸切バスが乗客41名を
乗せ運行中、走行車線にはみ出して停車していたトラックを避けようとハンドルを右
に切ったところ中央分離帯に衝突した。
この事故により、当該バスの乗客9名及び乗員1名が軽傷を負った。

(5)貸切バスが電柱を折り水田に転落した事故
9月28日午前7時30分頃、静岡県において、貸切バスが乗客18名及び添乗員1
名を乗せて運行中、当該バスの運転者(男性、41才)が突然けいれんと思われる症
状を起こして意識をなくしたため、道路左側の電柱を折った後、道路を逸脱し、約1
メートル下の水田に転落した。
この事故による負傷者はなし。
当該バスの運転者は、同日午前5時55分頃に点呼を受けた際、特に異常はみられな
かった模様。
また、当該バスの運転者は、初めてけいれんを起こしたが、最近の健康診断におい
て、異常は確認されていなかった模様。
事故現場は、片側二車線の緩やかなS字カーブ。

(6)タクシーが対向してきた路面電車と衝突した事故
9月19日午後11時10分頃、京都府において、タクシーが乗客2名を乗せて運行
中、路面電車と衝突した。
この事故により、当該タクシーの運転者が重傷、当該タクシーの乗客2名が軽傷を
負った。
事故現場は、車道と路面電車の軌道が斜めに交差する地点で、事故当時、当該路面電
車の運転者は、対向してきた当該タクシーが軌道上に進入してきたことに気付き、警
笛を鳴らし非常制動の措置を講じたが衝突した模様。

(7)タクシーが路上に倒れていた男性を撥ねた事故
9月20日午後11時50分頃、広島県において、タクシーが走行中、路上に倒れて
いた男性(57才)を撥ねた。
この事故により、撥ねられた男性が死亡した。
事故当時、当該タクシーの前を走行していた軽自動車が倒れていた男性を撥ね、続い
て当該タクシーも撥ねた模様。
なお、撥ねられた男性は、家族に対して同僚と酒を飲んで帰ると連絡していた模様。

(8)トラック運転者が酒気帯びなどの疑いで逮捕
9月4日午前1時55分頃、兵庫県において、大型トラックが走行中、赤信号で停車
していたワンボックスカーに追突したが、当該トラックの運転者は、事故後の措置を
行わずに逃走した。通報を受けた警察は、逃走中の当該トラックを確認したため、停
止を命じたところ、当該トラックは停止した。
この事故により、当該ワンボックスカーの乗員7名が頸椎捻挫の軽傷を負った。
警察による事情聴取の際、当該トラックの運転者から酒の臭いがしたため、警察が当
該トラックの運転者の呼気を確認したところ、呼気1リットル当たり0.40ミリグ
ラムのアルコールが検出されたことから、当該トラックの運転者は道路交通法違反
酒気帯び運転)及び当て逃げの容疑で現行犯逮捕された。
なお、当該トラックの運転者は、9月3日22時40分に乗務前点呼を対面で受けた
際、酒気を帯びているなどの異常は認められなかったが、乗務の途中で酒類を購入し
飲酒した模様。

(9)トラックが対向してきた軽自動車と衝突した事故
9月24日午前8時頃、大阪府において、中型トラックが走行中、対向してきた軽自
動車と衝突した。その後、当該軽自動車の後方を走行していたトラックが当該軽自動
車に追突した。
この事故により、当該軽自動車の乗員2名が死亡、当該中型トラックの運転者が重
傷、軽自動車に追突したトラックの運転者が軽傷を負った。
事故現場は、片側一車線の中央分離帯の無い直線道路で、この事故は、当該中型ト
ラックの運転者がハンドル操作を誤り対向車線にはみ出したため発生した模様。

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