「事業用自動車安全通信」第97号(H23.5.20)

事業用自動車安全通信」第97号(H23.5.20)

=目 次=
1.重大事故情報=6件(5月13日〜5月19日分)
(1)乗合バスが対向してきた軽トラックと衝突した事故
(2)乗合バスが高速道路上の男性を撥ねた事故
(3)貸切バスが転倒したオートバイの運転者と接触した事故
(4)タクシー運転者が救護義務違反の疑いで逮捕
(5)タクシーが誤ってアクセルを踏みこみ店舗に衝突した事故
(6)トラック運転者が酒気帯び運転の疑いで逮捕
2.5月1日からアルコール検知器使用が義務化されました。
3.安全対策に対する国の補助制度(平成23年度)(再周知)

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【1.重大事故情報=6件】(5月13日〜5月19日分)

(1)乗合バスが対向してきた軽トラックと衝突した事故
5月15日午前9時40分頃、新潟県において、乗合バスが乗客3名を乗せて運行
中、対向からきた軽トラックが不審な動きをし、他の車両に接触した後、センターラ
インを越えて当該バスの直前を横切ったため、当該乗合バスの運転者はハンドルを右
に切って衝突を避けようとしたが、当該乗合バスの左前面と当該軽トラックの左前面
が衝突した。
この事故により、当該軽トラックの運転者(男性、75才)が死亡した。当該バスの乗
客及び運転者に負傷はなし。
事故現場は、片側一車線の道路で、当該軽トラックは、当該バスと衝突後にアーケー
ドの支柱に衝突し、アーケードと当該乗合バスに挟まれた状態で停車した。
なお、当該軽トラックの運転者は、当該バスとの衝突前に死亡していた可能性がある
模様。

(2)乗合バスが高速道路上の男性を撥ねた事故
5月18日午前11時10分頃、東京都の高速道路において、乗合バスが乗客6名
を乗せて運行中、道路上にいた男性を撥ねた
この事故により、撥ねられた男性が死亡した。
撥ねられた男性は、この事故の直前に、運転していた乗用車で、前方を走行していた
自家用トラックに追突する事故を起こし、当該乗用車を追い越し車線に停車した後、
車を降りて、道路の左側に渡ろうとしたところ、走行車線を走行してきた当該バスに
撥ねられた模様。
なお、追突された自家用トラックは道路左側の路肩に停車していた模様。

(3)貸切バスが転倒したオートバイの運転者と接触した事故
5月19日午前8時45分頃、兵庫県のトンネル内(有料道路に合流する一車線の
道路)において、貸切バスが走行中、当該バスの左側を走行していたオートバイが転
倒した後、当該オートバイの運転者が道路を滑りながら当該バスの左側と接触した。
この事故により、当該オートバイの運転者は頭部を打ち死亡した。
事故当時、当該オートバイは、道路左側のゼブラゾーン上を走行していたが、ゼブラ
ゾーン上の傷害物を回避しようとして転倒した模様。

(4)タクシー運転者が救護義務違反の疑いで逮捕
5月14日午後6時15分頃、沖縄県の丁字路交差点において、タクシーが左折し
ようとしたところ、当該タクシーの左後方の歩道から道路を横断しようとした自転車
接触した。
この事故により、自転車に乗っていた中学生は転倒したが、当該タクシーは、事故現
場から逃走した。転倒した中学生は、頭部打撲で全治3,4日の軽傷を負った。
目撃者の証言により、17日午後6時55分頃、タクシー運転者が、当該事故におけ
る自動車運転過失傷害、道路交通法違反(救護義務)の疑いで逮捕された。 

(5)タクシーが誤ってアクセルを踏みこみ店舗に衝突した事故
5月16日午後7時5分頃、沖縄県において、タクシーが乗客2名を乗せて運行中、
道路右側の駐車場で当該乗客を降車させるため、右折して徐行にて当該駐車場に進入
しようとしたところ、ブレーキをかけようとした際に、誤ってアクセルを踏みこんだ
ため、当該タクシーは加速して店舗に衝突した。
この事故により、当該タクシーの乗客1名が上腕骨折の重傷、もう1名が軽傷を負っ
た。
事故当時、事故現場では、歩道の拡幅工事により約20㎝下がった段差があったが、
降雨による冠水のため、当該タクシーの運転者はこれに気付いていなかったことか
ら、当該タクシーが段差を通過した時のショックに驚き、ブレーキを踏もうとした模
様。
なお、当該タクシーに備えられたドライブレコーダによると、当該タクシーの右折時
の速度は、時速約10㎞だった模様。

(6)トラック運転者が酒気帯び運転の疑いで逮捕
5月15日午前1時55分頃、福岡県において、大型トラックが道路左側の標識及
びブロック塀に接触しながら走行し、電柱に衝突した。
事故後、警察による現場検証で、当該トラックの運転者が酒気を帯びていることが判
明したため、当該トラックの運転者は酒気帯び運転の疑いで逮捕された。
この事故による負傷者はなし。
当該トラックの運転者は、5月10日に営業所を出発し、埼玉県、栃木県、広島県
経由し、15日に営業所に帰庫する予定であり、14日午後3時20分に実施した中
間点呼の際の、携帯型のアルコール検知器を用いた酒気帯びの確認では、異常なしと
の報告であった模様。

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