「事業用自動車安全通信」第94号(H23.4.22)

事業用自動車安全通信」第94号(H23.4.22)

=目 次=
1.重大事故情報=7件(4月15日〜4月21日分)
(1)乗合バスの車内事故1
(2)乗合バスの車内事故2
(3)乗合バスが原動機付自転車と衝突した事故
(4)トラック運転者の酒気帯び運転
(5)トラックの荷揚げ用アームが電線に引っ掛かった事故
(6)トラックが乗用車2台に追突した事故
(7)自家用有償バスが畑に転落した事故

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【1.重大事故情報=7件】(4月15日〜4月21日分)

(1)乗合バスの車内事故1
4月6日午後4時30分頃、新潟県において、乗合バスが乗客約20名を乗せて運行
中、前方の路肩に駐車していた乗用車が急に発進し、当該バスの前に進入してきたた
め、当該バスの運転者が衝突を避けようとブレーキを踏んだところ、立っていた乗客
(男性、82才)が転倒した。
この事故により、転倒した乗客が肋骨(6本)骨折で入院する重傷を負った。他の乗
客及び運転者に負傷はなし。
事故当時、当該乗客は着席していたが、車内で知り合いを発見したため立ち上がって
いた模様。

(2)乗合バスの車内事故2
4月19日午前10時50分頃、徳島県において、乗合バスが乗客14名を乗せて運
行中、降車扱いのためバス停に停車しようとしたところ、乗客1名(女性、74才)
が転倒した。
この事故により、転倒した乗客が手首骨折の重傷を負った。
転倒した乗客は、当該バス停で降車するために、当該バスが停車する前に座席より立
ち上がったため、バランスを崩して転倒した模様。

(3)乗合バスが原動機付自転車と衝突した事故
4月21日午後6時20分頃、和歌山県において、乗合バスが乗客2名を乗せて運行
中、対向してきた原動機付自転車と正面衝突した。
この事故により、当該原動機付自転車の運転者(50才)は死亡。当該バスの乗客及
び運転者に負傷はなし。
事故現場は、当該バスから見て右へ緩やかにカーブしている片側一車線の道路で、事
故当時、当該原動機付自転車はセンターラインを越えて走行していた模様。

(4)トラック運転者の酒気帯び運転
4月13日午後11時30分頃、北海道の交差点において、トラックが右折しようと
したところ歩行者と接触した。
この事故により、この歩行者が負傷した。
警察の現場検証の際、当該トラックの運転者から酒の臭いがしたため、警察が飲酒に
ついて検査したところ、アルコールが検出されたため、この運転者は逮捕された。
なお、当該運行における運転者の乗務前点呼は、午前10時に車庫を出庫する際に、
対面ではなく電話で行われた模様。

(5)トラックの荷揚げ用アームが電線に引っ掛かった事故
4月14日午後4時55分頃、富山県において、大型トラックが荷揚げ用アームを上
げたまま走行したため、当該アームが電線に引っ掛かり、この電線に引っ張られて電
柱が根元から折れ曲がった。
この事故による負傷者はなし。
当該トラックの運転者は、事故現場近くの資材置き場で積み荷の鉄骨をおろした後、
当該アームが伸びたままになっていることに気付かずに走行していた模様。
倒れた電柱は、道路を塞ぐように傾いていたため、復旧まで5時間の通行止めとな
り、また、付近の住宅41戸が1時間20分停電となった。

(6)トラックが乗用車2台に追突した事故
4月16日午前1時頃、三重県の高速道路において、トラックが走行中、片側三車線
のうち中央の車線上に停車していた乗用車2台に追突した。
この事故により、追突された2台の乗用車の運転者が死亡し、車内にいた1名が重傷
を負った。当該トラックの運転者に負傷はなし。
事故当時、2台の乗用車の運転者は、乗用車を中央の車線上に停車させたまま車外で
口論をしていた模様。
当該事故で、当該高速道路が約9時間通行止めとなった。
追突したトラックの運転者は、オートクルーズ機能を80㎞/hに設定して走行してお
り、前を良く見ていなかった模様。

(7)自家用有償バスが畑に転落した事故
4月13日午後4時10分頃、島根県において、自家用有償バスが発地のバス停に停
車中、発車まで時間があったため、当該バスの運転者は、当該バスのエンジンを止
め、ギアをニュートラルにし、サイドブレーキをかけて車外に出ていたところ、当該
バスが動きだし、道路左側の畑に転落(約2m)した。
この事故による負傷者はなし。
事故当時、当該バスに乗客はいなかった。
当該バスの運転者は、当該バスが動き出したことに気付いたものの止めようがなかっ
た模様。
なお、当該道路は下り勾配であり、ガードレールの設置はなかった。