「事業用自動車安全通信」第１３１号(Ｈ24．2．3)

＝目　次＝
１．重大事故等情報＝９件（１月２７日〜２月２日分）
（１）乗合バスなど４台が絡む多重衝突事故
（２）貸切バスが高速道路でトラックと衝突した事故
（３）タクシーが料金所の分離帯に衝突した事故
（４）タクシーが自転車に乗った男性を撥ねた事故
（５）タクシーが歩行者を撥ねた事故
（６）タクシーが交差点で乗用車と衝突した事故
（７）トレーラなど１０台が絡む多重衝突事故
（８）トラック運転者の酒気帯び運転による事故
（９）トラック運転者が救護義務違反の疑いで逮捕

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【１．重大事故等情報＝９件】（１月２７日〜２月２日分）

（１）乗合バスなど４台が絡む多重衝突事故
１月２７日（金）午後１時１０分頃、兵庫県において、同県に営業所を置く乗合バス
が乗客２７名を乗せて運行中、交差点を右折するため右折車線に停車していたとこ
ろ、当該バスの後方に停車していた中型トラックに、後方から走行してきたトラック
が追突、追突したはずみで当該中型トラックは、前方に停車していた当該バスに追突
し、当該バスは前方の乗用車に追突し、計４台が絡む多重事故となった。
この事故により、後方から走行してきたトラックの運転者が死亡し、当該中型トラッ
クの運転者、当該バスの運転者、当該バスの乗客２０名の計２２名が軽傷を負った。

（２）貸切バスが高速道路でトラックと衝突した事故
１月２８日(土)８時３５分頃、熊本県の高速道路のトンネル内において、鹿児島県に
営業所を置く貸切バスが乗客４６名を乗せて追い越し車線を走行中、前方の走行車線
を走行していた自衛隊の大型トラックと衝突した。
この事故により、当該バスの添乗員１名が死亡、当該バスの運転者と乗客１０名が病
院に搬送され、診断の結果、重傷者２名、軽傷者９名を生じた。
事故現場の天候は曇りで路面は乾いており、前方を走行していた当該大型トラックが
落下物を避けるため、急にハンドルを右に切ったため、当該バスの左前部と当該大型
トラックの右後部が衝突した。

（３）タクシーが料金所の分離帯に衝突した事故
１月２７日（金）午前１時３０分頃、神奈川県の高速道路において、同県に住所を置
く個人タクシーが乗客１名を乗せて運行中、料金所を通過する際に分離帯に衝突し１
８０度転覆した。
この事故により、当該タクシーの運転者が重傷、当該タクシーの乗客が軽傷を負っ
た。
事故当時、当該タクシーの運転者は、当該料金所の手前で進路変更を行った際に、速
度超過のためハンドル操作を誤った模様。
なお、当該タクシーの乗客はシートベルトを装着していなかった。

（４）タクシーが自転車に乗った男性を撥ねた事故
１月２９日（日）午前４時５０分頃、愛媛県において、同県に営業所を置くタクシー
が乗客１名を乗せて運行中、道路左側を走行していた自転車に乗った男性（７５歳）
を撥ねた。
この事故により、当該男性が意識不明の重体となり、約１１時間後に死亡した。当該
タクシーの運転者及び乗客に負傷はなし。
事故現場は、片側一車線の直線道路で、当該タクシーの運転者は、同一方向に走って
いた自転車に気づかなかった模様。

（５）タクシーが歩行者を撥ねた事故
１月２９日（日）午後７時３５分頃、滋賀県において、同県に営業所を置くタクシー
が空車で走行中、歩行者を撥ねた。
この事故により、当該歩行者が死亡した。
事故現場は、片側一車線の歩道のある道路で、事故当時、当該タクシーの運転者は、
車道を歩いていた当該歩行者を発見し、ブレーキをかけたが間に合わなかった模様。

（６）タクシーが交差点で乗用車と衝突した事故
２月１日（水）午前２時３５分頃、大阪府において、府内に営業所を置くタクシーが
空車で走行中、交差点を通過しようとしたところ、右側から当該交差点に進入してき
た乗用車と衝突し、当該タクシーは転覆した。
この事故により、当該タクシーの運転者が軽傷を負った。乗用車の乗員５名に負傷者
はなし。
事故は、当該乗用車が赤信号で当該交差点に進入してきたため発生した模様。

（７）トレーラなど１０台が絡む多重衝突事故
１月２８日（土）午前８時頃、大阪府において、熊本県に営業所を置くトレーラをけ
ん引したトラクタが走行中、交差点で信号待ちをしていた車列に追突するなどし、計
１０台が絡む多重衝突事故となった。
この事故により、重傷者１名、軽傷者１０名の合計１１名の負傷者が出た。
現場の道路は、右折車線を含め片側四車線（直進三車線）で当該トレーラをけん引し
たトラクタは、左から３番目の車線を走行していた模様。
当該トラクタの運転者は、三重県で休息をとる予定だった模様。

（８）トラック運転者の酒気帯び運転による事故
１月３１日（火）午後７時１５分頃、千葉県の駅のロータリーにおいて、同県に営業
所を置く小型トラックが走行中、当該ロータリー内に停車していたタクシー２台と別
のトラックの右側面に接触し、当該ロータリー出口付近の路側帯に乗り上げ、フェン
スとガードレールに衝突して停車した。
この事故により、２台のタクシーの運転者が軽傷を負った。
警察の現場検証の際、当該小型トラックの運転者から酒の臭いがしたため、警察が飲
酒について検査したところ、当該小型トラックの運転者の呼気から基準値を超えるア
ルコールが検出されたため、当該小型トラックの運転者は酒気帯び運転の疑いで逮捕
された。
当該小型トラックの運転者は、自宅から営業所の車庫まで自家用車で出勤し、当該車
庫で当該小型トラックに乗り換えて、所属営業所に向かう途中であり、乗務前点呼は
実施していなかった模様。
なお、事故当時、当該小型トラックの運転者は道に迷っていた模様。

（９）トラック運転者が救護義務違反の疑いで逮捕
２月１日（水）午後１１時３０分頃、静岡県において、山口県に営業所を置く大型ト
ラックが走行中、交差点を左折しようとしたところ、横断歩道を青信号で渡っていた
自転車の男性を轢いた。
この事故により、当該男性が死亡した。
事故当時、当該トラックの運転者は、事故の発生に気づいておらず、後続車の運転者
に事故の発生を知らされるまで約５００メートル走行を続けたことから、当該トラッ
クの運転者は、駆けつけた警察により道路交通法違反（救護義務違反）の疑いで逮捕
された。

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