「事業用自動車安全通信」第281号(H27.1.9)

事業用自動車安全通信」第281号(H27.1.9)

=目 次=
1.重大事故等情報=19件(12月26日〜1月8日分)
(1)乗合バスがトラックに追突された事故
(2)乗合バスの車内事故①
(3)高速乗合バスが乗用車と衝突し横転
(4)乗合バスの車内事故②
(5)軽乗用車がセンターラインを越え乗合バスに衝突した事故
(6)乗合バスの車内事故③
(7)乗合バスの車内事故④
(8)貸切バス火災事故
(9)貸切バスが電柱に衝突した事故
(10)乗用車が貸切バスに衝突した事故
(11)タクシーが路面凍結により街路樹に衝突した事故
(12)法人タクシーの死傷事故①
(13)法人タクシーの死傷事故②
(14)個人タクシーの死傷事故①
(15)法人タクシーとワゴン車の衝突事故
(16)法人タクシーの火災事故
(17)法人タクシーの死傷事故③
(18)法人タクシーの横転事故
(19)個人タクシーの死傷事故②

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【1.重大事故等情報=19件】(12月26日〜1月8日分)
(1)乗合バスがトラックに追突された事故
12月27日(土)午前9時29分頃、福岡県の国道のバス停において、同県に営業所を置く乗合バスが、乗客11名を乗せ当該バス停に停車中、後方から走ってきたトラックに追突された。
この事故により、当該バスの乗客1名が重傷、他2名が軽傷。
事故は、バスの停車行動(左ウインカー点滅)に気づいたトラックが、車線変更をする際に、後方確認に気をとられ前方不注意とり追突したもの。

(2)乗合バスの車内事故①
12月29日(月)午後5時05分頃、鹿児島県の市道のバス停において、同県に営業所を置く乗合バスが乗客11名を乗せ運行中、当該バス停付近で乗客が転倒する車内事故が発生した。
転倒した乗客は当日の診断では異常なしであったが、翌日の精密検査で左大腿骨骨折の重傷が判明した。
事故は当該バス停において、運転者が降車の有無を確認したが降車合図がなかったことから通過したところ、乗客が座席から立ち上がり後向きに転倒したもの。

(3)高速乗合バスが乗用車と衝突し横転
1月1日(木)午前9時10分頃、広島県の国道において、同県に営業所を置く高速乗合バス(乗客3名)と乗用車が衝突し、そのはずみでバスが道路脇に横転した。
この事故により、バスに衝突した乗用車の運転者が意識不明の重体、バスの運転者が重傷、乗客3名が軽傷を負った模様。
現場は片側1車線の緩やかなカーブで、当時、路面は凍結していた模様。
警察が事故の詳細について調査中。

(4)乗合バスの車内事故②
1月1日(木)午後1時45分頃、大分県の国道のバス停において、同県に営業所を置く乗合バスが乗客7名を乗せ運行中、当該バス停から発車した際、座席から立ち上がった乗客がバランスを崩し座席に腰をぶつけた。
当該乗客は当日の診断では腰部の打撲であったが、数日たっても痛みが退かないことから、再度受診したところと腰椎骨折により入院を要する重傷と診断された模様。
事故は、バス停から発進及び加速時の揺れと、当該乗客が席を移ろうと座席から立ち上がったことが重なり発生した模様。

(5)軽乗用車がセンターラインを越え乗合バスに衝突した事故
1月5日(月)午後1時55分頃、富山県の県道において、同県に営業所を置く乗合バスが乗客4名を乗せ運行中、対向の軽乗用車がセンターラインをはみ出し、当該バスに正面衝突した。
この事故により、当該軽自動車の運転者1名が死亡し、当該バスの乗客1名も軽傷を負った。
事故現場は、片側1車線の直線道路で、事故の原因について調査をしている。

(6)乗合バスの車内事故③
1月7日(水)午後7時05分頃、北海道の道道において、道内に営業所を置く乗合バスが、乗客13名を乗せて運行中、バスがバウンドし座席に座っていた乗客3名が負傷した。
この事故により乗客3名が骨折等の重傷を負った。
他の乗客10名については、けが等はない模様。
事故現場の前後の路面は乾燥路面であったが、局所的に吹雪による吹き溜まりがあり、これに乗り上げバウンドした模様。

(7)乗合バスの車内事故④
1月7日(水)午後4時59分頃、静岡県のバスターミナルにおいて、同県に営業所を置く乗合バスが乗降取扱い中に、運転者の誤操作により動き出し、バスを急停車させたところ、車内で立っていた乗客が転倒する車内事故が発生した。
この事故により、当該乗客は腰椎骨折の重傷を負った。
事故は、バスの運転者が、ギアがドライブに入っている状態で、足ブレーキを踏まないまま駐車ブレーキを解除してしまい、車両が動き出したことにより発生したもの。

(8)貸切バス火災事故
12月30日(火)午前9時15分頃、東京都内の都道において、岩手県に営業所を置く貸切バスが乗客46名を乗せ運行中、バスの後部タイヤ付近から出火し、車体を半焼した。
この事故によるけが人等は発生していない。
当該車両は当該地付近を走行中、運転者がバスの後部からの煙をみとめため、バスを停車させ乗客を車外に避難させて、消火器で消火を試みたが、車体を半焼した。

(9)貸切バスが電柱に衝突した事故
1月1日(木)午後5時45分頃、富山県の県道において、兵庫県に営業所を置く貸切バス(乗客11名)が道路脇の電柱に衝突した。
この事故により、乗客10名が打撲や切り傷の軽傷を負ったが、バスの運転者と乗客1名にけがはなかった。
現場は片側一車線の直線道路で信号機等はない。
事故当時、道路には雪が積っており、わだちにハンドルをとられスリップし、道路脇の電柱に衝突した模様。

(10)乗用車が貸切バスに衝突した事故
1月5日(月)午後0時40分頃、島根県の自動車専用道路において、大阪府に営業所を置く貸切バスが乗客35名、添乗員1名を乗せて運行中、対向車線を走行していた乗用車が何らかの原因で車線をはみ出し、当該貸切バスに正面衝突した。
この事故により、当該乗用車の運転者が死亡し、当該貸切バスの乗客も3名が軽傷を負った模様。
事故当時、路面は乾燥しており、事故の原因について調査をしている。

(11)タクシーが路面凍結により街路樹に衝突した事故
12月27日(土)午前8時11分頃、福島県の県道において、同県に営業所を置く法人タクシーが乗客1名を乗せ運行中、スリップを起こし立木に衝突する事故が発生した。
この事故により、乗客1名が重傷、運転者が軽傷を負った。
事故現場は緩い左カーブの上り坂となっており、当時路面は凍結していた。
タクシーが上り坂を上るためアクセルを踏み込んだところスリップを起こし蛇行して反対車線の縁石に乗り上げ立木に衝突したもの。

(12)法人タクシーの死傷事故①
12月28日(日)午前2時20分頃、福岡県の市道交差点付近において、同県に営業所を置く法人タクシーが空車にて運行中、当該交差点を15mほど過ぎた地点において、道路右側より横断してきた歩行者をはねた。
この事故により、当該歩行者は死亡した。
事故は、速度超過の当該タクシーが道路横断中の歩行者に気づくのが遅れ、ブレーキをかける間もなくはねたもの。

(13)法人タクシーの死傷事故②
12月28日(日)午前3時頃、福岡県の県道において、同県に営業所を置く法人タクシーが空車にて運行中、道路中央を歩く歩行者をはねる事故が発生した。
この事故で、当該歩行者は死亡した。
事故は、当該タクシーが道路中央を歩く歩行者に気づくのが遅れ、急ブレーキをかけたが間に合わずはねたもの。

(14)個人タクシーの死傷事故
12月30日(火)午前5時35分頃、神奈川県の市道において、同県に営業所を置く個人タクシーが乗客4名を乗せて運行中、路上横臥者をひく事故が発生した。
この事故により路上横臥者は死亡した。
乗客及び運転者に怪我はなかった。
事故は、タクシーが片側2車線道路の第1通行帯を運行中、駐車車両を避けるため第2通行帯へ進路変更したところ路上横臥者を発見し、急ブレーキを掛けたが間に合わず轢過したもの。
なお、事故発生場所は1車線ずつの道路が合流して2車線となる場所の直後であった。

(15)法人タクシーとワゴン車の衝突事故
1月1日(木)午前4時20分頃、北海道の国道交差点で、道内に営業所を置く法人タクシーとワゴン車の衝突事故が発生した。
この事故により、タクシーの運転者、乗客2名およびワゴン車の運転者のあわせて4名が病院に搬送され、タクシー運転者が死亡、乗客2名とワゴン車の運転者が軽傷の模様。
現場の国道交差点は、タクシー側の道に一時停止の標識があり、警察で原因を調査中。

(16)法人タクシーの火災事故
1月2日(金)午後11時45分頃、秋田県内の空き地において、同県に営業所を置く法人タクシーの車両後部座席と車内天井が燃える火災が発生した。
出火当時、乗客はおらず負傷者はいない。
事業者によると、乗客を降ろし約300m程走行したところで車内が焦げ臭いことに気付き、付近の空き地に停車し車内を確認したところ、後部座席左側からの出火を確認し、消火を試みたが手に負えず、消防に通報したとのこと。
なお、ドライブレコーダーの映像からは降ろした乗客の様子に不審な点はない模様。

(17)法人タクシーの死傷事故③
1月7日(水)午前0時20分頃、東京都の都道の交差点において、都内に営業所を置く法人タクシーが空車で運行中、右側から渡ってきた歩行者をはねた。
この事故で当該歩行者が死亡した。
事故当時、タクシーは青信号で交差点に進入しており、当該歩行者が信号を無視して横断してきた模様。

(18)法人タクシーの横転事故
1月7日(水)午後1時30分頃、東京都の都道の交差点において、都内に営業所を置く法人タクシーが空車で運行中、乗用車と出会い頭に衝突し、タクシーが横転した。
この事故により、当該タクシーの運転者が車内に30分閉じ込められ、打撲の軽傷を負った。
相手乗用車の乗員2名に怪我はなし。
事故は、当該交差点において、赤信号で止まっていた法人タクシーが青信号にて発進した際、交差点中程で、赤信号を無視して左側から走行してきた乗用車が、タクシー左側面の前ドアと後ドアの中間に衝突したもの。

(19)個人タクシーの死傷事故②
1月7日(水)午後8時30分頃、東京都の都道の交差点において、都内に営業所を置く個人タクシーが空車にて運行中、当該交差点を横断する歩行者を轢いた。
この事故により、当該歩行者が死亡した。
事故は、当該タクシーが青信号で直進する際、当該交差点の中央寄りを、右側から信号を無視して横断してきた歩行者を轢いたもの。

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