「事業用自動車安全通信」第126号(H23.12.22)

事業用自動車安全通信」第126号(H23.12.22)

=目 次=
1.重大事故等情報=6件(12月16日〜12月21日分)
(1)乗合バスが自転車と接触し乗客が転倒した事故
(2)乗合バスの車内事故
(3)タクシー運転者が救護義務違反の疑いで逮捕
(4)タクシーが歩行者を撥ねた事故
(5)トラックが停車していたワゴン車に追突した事故
(6)タンク車が乗用車と衝突し酸素が漏えいした事故

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【1.重大事故等情報=6件】(12月16日〜12月21日分)

(1)乗合バスが自転車と接触し乗客が転倒した事故
12月17日(土)午後1時55分頃、埼玉県において、同県に営業所を置く乗合バ
スが走行中、交差点を青信号で右折しようとしたところ、対向から横断歩道を渡って
きた自転車に気づくのが遅れ、急ブレーキをかけたが間に合わず、当該自転車に乗っ
た女性と接触し、転倒させた。
また、急ブレーキをかけた際に、当該バスの車内の左最前列に着席していた乗客(男
性、67歳)が座席から転落した。
この事故により、当該自転車に乗った女性が軽傷を負い、当該バスの座席から転落し
た乗客が骨盤を骨折する重傷を負った。 

(2)乗合バスの車内事故
12月19日(月)午後0時10分頃、北海道において、道内に営業所を置く乗合バ
スが乗客約50名を乗せてバス停を発車したところ、当該バス停で乗車した乗客1名
(女性、81歳)が優先席付近で転倒した。
この事故により、当該乗客が右上腕骨外科頚骨折の重傷を負った。
当該バスの運転者は、発車する旨のアナウンスを行い発車したが、当該乗客は両手に
荷物を持った状態で、手摺りに掴まっていなかったことから、発車の際にバランスを
崩した模様。

(3)タクシー運転者が救護義務違反の疑いで逮捕
12月15日(木)午前9時30分頃、新潟県において、同県に営業所を置くタク
シーが空車で片側一車線の道路を走行中、工事現場付近にいた交通誘導員の男性を撥
ねたが、救護措置などを行わずにそのまま走り去った。
この事故により、撥ねられた男性が重傷を負った。
警察は、同日午前10時過ぎ、目撃者の証言などから、ボンネットが歪んだタクシー
を発見し、当該タクシーの運転者を自動車運転過失傷害及び道路交通法違反(救護義
務違反)の疑いで逮捕した。
当該タクシーの運転者の勤務形態は隔日勤務で、同日午前8時30分頃に乗務前の点
呼を行い、翌日の午前3時に帰庫予定だった模様。
なお、当該タクシーの運転者は、警察に対して、男性を撥ねたことについて「記憶が
ない」と供述している模様。

(4)タクシーが歩行者を撥ねた事故
12月21日(水)午前0時10分頃、茨城県において、同県に営業所を置くタク
シーが乗客1名を乗せて運行中、右側から道路を横断してきた歩行者(男性、74
歳)を撥ねた。
この事故により、当該歩行者が死亡した。当該乗客に負傷はなし。
事故現場は、片側二車線の中央分離帯がある道路であり、当該歩行者は、近隣の24
時間営業の店舗から出て、横断歩道がない場所を横断した模様。

(5)トラックが停車していたワゴン車に追突した事故
12月17日(土)午前3時10分頃、滋賀県の高速道路において、静岡県に営業所
を置く大型トラックが走行中、前方で大型車両に追突して停車していたワゴン車に追
突した。
この事故により、当該ワゴン車に乗車していた3名が死亡し、当該トラックの運転者
が軽傷を負った。
事故当時、当該ワゴン車は、片側二車線のうち左側の車線を走行していた模様。
また、当該ワゴン車は、当該大型車両に追突した際にバッテリーが損傷したことなど
から走行不能となるとともに、尾灯などのライトが点灯しなかった模様。
この事故の影響で、当該道路の一部区間が約7時間通行止めとなった。

(6)タンク車が乗用車と衝突し酸素が漏えいした事故
12月18日(日)午後3時50分頃、福島県の高速道路のジャンクションにおい
て、栃木県に営業所を置くタンク車が液化酸素を最大に積載(最大積載量9210キ
ログラム)して走行中、後方から来た乗用車が当該タンク車に追突した。
この事故による負傷者はなし。
事故後、当該タンク車の後部に設置されていた加圧器より酸素が漏えいしたが、当該
タンク車の運転者は、携行していたイエローカード(黄色の用紙に輸送事故時の措置
内容を簡潔に記載したもの)に基づき、気相締切弁を閉鎖するなどの措置を行い漏え
いを止めた。
なお、漏えいは少量の模様。

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