「事業用自動車安全通信」第120号(H23.11.11)

事業用自動車安全通信」第120号(H23.11.11)

=目 次=
1.重大事故等情報=8件(11月4日〜11月10日分)
(1)乗合バスが対向してきた軽自動車と衝突した事故
(2)乗合バスの車内事故
(3)貸切バスが別の貸切バスに追突した事故
(4)貸切バスが対向してきたオートバイと衝突した事故
(5)トラック運転者が救護義務違反の疑いで逮捕1
(6)トラック運転者が救護義務違反の疑いで逮捕2
(7)トラックがパンク修理の男性3名を撥ねた事故
(8)トラクタ運転者が救護義務違反の疑いで逮捕

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【1.重大事故等情報=8件】(11月4日〜11月10日分)

(1)乗合バスが対向してきた軽自動車と衝突した事故
11月4日(金)午後1時10分頃、群馬県において、同県に営業所を置く乗合バス
が乗客5名を乗せて運行中、対向から走行してきた軽自動車と衝突した。
この事故により、当該軽自動車の運転者が死亡し、当該バスの乗客1名が軽傷を負っ
た。
事故現場は、当該バスからみて片側一車線の右カーブで、事故当時、当該軽自動車が
センターラインを越えて走行してきた模様。

(2)乗合バスの車内事故
11月7日(月)午後3時10分頃、福岡県において、同県に営業所を置く乗合バス
が乗客25名を乗せて運行中、バス停で降車しようとした乗客1名(女性、78歳)
が転倒した。
この事故により、当該乗客が腰の骨を折る重傷を負った。
事故当時、当該バスの運転者は、当該乗客の状況を確認せずに扉を閉めたため、扉が
ステップ上にいた当該乗客の右肩に当たり、当該乗客が路上に転倒した模様。

(3)貸切バスが別の貸切バスに追突した事故
11月6日(日)午前10時10分頃、静岡県において、同県に営業所を置く貸切バ
スが乗客26名を乗せて運行中、赤信号に従い停車していた別の貸切バス(乗客27
名)に追突した。
この事故により、追突したバスの乗客12名と追突されたバスの運転者と乗客10名
が軽傷を負った。
事故現場は、片側一車線の下り坂の道路で、事故当時、双方の貸切バスが赤信号に従
い停止したが、追突した貸切バスの運転者が運転席にあったゴミを袋の中に入れよう
と前屈みになったことから、ブレーキペダルの踏力が弱まり、約2メートル前方の別
の貸切バスに追突した。

(4)貸切バスが対向してきたオートバイと衝突した事故
11月9日(水)午前10時25分頃、長野県において、大阪府に営業所を置く貸切
バスが乗員乗客45名を乗せて運行中、対向してきたオートバイと衝突した。
この事故により、当該オートバイの運転者が死亡した。当該バスの乗員乗客に負傷者
はなし。
事故現場は、片側一車線の当該バスから見て急な右カーブであり、事故は対向してき
たオートバイがカーブの途中で転倒し、対向車線に出てきたため発生した模様。

(5)トラック運転者が救護義務違反の疑いで逮捕1
10月31日(月)午後7時20分頃、三重県において、群馬県に営業所を置く大型
トラックが走行中、自転車に乗った男性を撥ねたが、救護措置をとらずにそのまま逃
走した。
この事故により、撥ねられた男性が死亡した。
事故後、警察は、事故現場付近の防犯カメラの映像などから事業者を割り出し、当該
トラックの運転者を自動車運転過失致死と道路交通法違反(救護義務違反)の疑いで
逮捕した。

(6)トラック運転者が救護義務違反の疑いで逮捕2
11月3日(木)午前4時35分頃、大分県において、同県に営業所を置くトラック
が走行中、原動機付自転車に衝突した。
この事故により、当該原動機付自転車の運転者が腰椎骨折の重傷を負った。
事故後、当該トラックの運転者は、事故現場において一旦は停車したものの、救護措
置をとらず、そのまま現場を離れ営業所に帰庫したが、約4時間後、警察から事業者
へ連絡があり、当該トラックの運転者は、道路交通法違反(救護義務違反)の疑いで
逮捕された。
事故現場は、片側三車線の直線道路で、事故当時、当該トラックは一番左側の車線を
走行していたところ、左から二番目の車線を走行していた原動機付自転車が当該ト
ラックの直前に車線変更したため避けきれずに衝突した模様。
なお、当該トラック運転者は、乗務後点呼の際、所属営業所の運行管理者に「当て逃
げされた。」と申告していた模様。

(7)トラックがパンク修理の男性3名を撥ねた事故
11月4日(金)午前5時25分頃、静岡県の高速道路において、茨城県に営業所を
置く大型トラックが走行中、パンク修理のため路側帯に停車していた自家用トラック
に追突した。この際、当該自家用トラックのパンク修理などを行っていた男性4名の
うち3名を撥ねた。
この事故により、撥ねられた3名が死亡した。
事故当時、自家用トラックの乗員2名が右前輪タイヤのパンクを修理し、ほかの2名
が約70m手前で通行車両の誘導を行っていたが、当該大型トラックの運転者は、こ
の誘導に気付かずに1名を撥ね、続いて、その先の当該自家用トラックに追突して、
修理を行っていた2名を撥ねた。誘導を行っていたもう1名に負傷はなし。
当該大型トラックの運転者は、同月3日(木)午後4時頃出勤し、午後5時49分に
点呼を受け、埼玉県や神奈川県の店舗を経由して静岡県焼津市内に向かう途中だっ
た。

(8)トラクタ運転者が救護義務違反の疑いで逮捕
11月4日(金)午前7時頃、茨城県において、同県に営業所を置くトレーラを牽引
したトラクタが走行中、交差点を左折する際、横断歩道を横断中の自転車に乗った男
性(22歳)を轢いたが、負傷者の救護を行うことなくその場から立ち去った。
この事故により、轢かれた男性が死亡した。
事故当時、当該トラクタは、当該交差点の信号に従い赤信号で停車後、青信号に変わ
り、左折を開始したところ、青信号で横断歩道を走行していた当該自転車を巻き込ん
だ模様。
当該トラクタ運転者は、事故発生から約30分後に事故現場に戻ったところを警察に
逮捕された。

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