「事業用自動車安全通信」第70号(H22.10.22)

事業用自動車安全通信」第70号(H22.10.22)

=目 次=
1.重大事故情報=8件(10月15日〜10月19日分)
(1)乗合バスの車内事故1
(2)乗合バスの車内事故2
(3)タクシー運転者が酒気帯び運転による事故
(4)タクシーが歩行者を撥ねた事故
(5)タクシー運転者が傷害を受けた事件
(6)タクシーの車両火災事故
(7)タクシーが二輪車と衝突した事故
(8)トラックが軽乗用車等と衝突後、転落した事故

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【1.重大事故情報=8件】(10月15日〜10月19日分)
(1)乗合バスの車内事故1
10月16日午前11時45分頃、神奈川県において、乗合バスが乗客24名を乗
せて運行中、当該バスの運転者が乗降扱いのため当該バスを停留所に停車させ、前ド
アを開けた際、車内後方で声がしたため当該運転者が確認したところ、両手に荷物を
持った乗客(66才、女性)が転倒しているのを発見した。
この事故により、転倒した乗客が右足大腿骨骨折の重傷を負った。
後日、事業者が確認したドライブレコーダーの映像によると、事故当時、当該乗客は
座席に座っており、車両が停止すると同時に立ち上がった際に、バランスを崩して転
倒した模様。

(2)乗合バスの車内事故2
10月18日午後1時10分頃、神奈川県において、乗合バスが乗客14名を乗せ
て運行中、乗降扱いのためバス停で停車した後、発車したところ、当該バス停で乗車
した乗客3名のうち1名(75才、女性)が転倒した。
この事故により、転倒した乗客が上腕骨骨折の重傷を負った。
当該事故は、乗合バスの運転者が、乗降扱い後に乗客の着座確認をしないまま発車し
たため発生した模様。

(3)タクシー運転者が酒気帯び運転による事故
10月16日午前9時45分頃、沖縄県において、タクシーが空車にて走行中、二
輪車と接触した。
この事故による負傷者はなし。
事故後、警察が当該タクシーの運転者の呼気を確認したところ、基準値の約2倍のア
ルコールが検出されたため、当該タクシーの運転者は道路交通法違反(酒気帯び
転)の容疑で現行犯逮捕された。

(4)タクシーが歩行者を撥ねた事故
10月16日午後10時頃、岩手県において、タクシーが回送運行中、道路を横断
していた歩行者(女性、77歳)を撥ねた。
この事故により、撥ねられた女性は救急車で病院に搬送されたが間もなく死亡した。
現場は、横断歩道のない片側2車線の直線道路で、事故当時、当該タクシーは第一車
線を走行していたところ、右側から横断してきた歩行者を発見したため急ブレーキを
かけたが間に合わなかった模様。

(5)タクシー運転者が傷害を受けた事件
10月17日午前0時頃、青森県において、タクシーの乗客が当該タクシーの運転
者に刃物のようなものを突きつけて金を出せと脅したが、当該運転者が抵抗すると何
も取らずにタクシーから降りて逃走した。
その後、当該運転者は、現場を車で通りかかった人に110番通報を依頼した。
この事件により、当該運転者は、もみ合いになった際に頭などに軽傷を負った。
なお、当該タクシーには、運転者席後部の仕切り板及びドライブレコーダーが装備さ
れており、警察でドライブレコーダーの映像を調査している模様。

(6)タクシーの車両火災事故
10月17日午前3時30分頃、東京都において、タクシーの運転者が、仮眠のた
めにタクシーのエンジンを掛けたまま駐車していたところ、エンジンルームから出火
した。
当該運転者は、他のタクシーの運転者に車両から煙が出ていると起こされて避難し
た。
その後、当該タクシーの運転者を起こした他のタクシーの運転者は、当該タクシーの
エンジンルームの右側から出火していることを確認したため、自分のタクシーに積ん
であった消火器により消火しようとしたが、炎は消えずに、当該タクシーは全焼し
た。
この火災による負傷者はなし。

(7)タクシーが二輪車と衝突した事故
10月19日午後3時30分頃、千葉県の片側1車線のカーブにおいて、空車のタ
クシーが給油のために営業所から道を挟んだ向かい側のガソリンスタンドに入ろうと
道路を横断したところ、左側より走行してきた二輪車と衝突した。
この事故により、二輪車の運転者が死亡した。
当該タクシーの運転者は、自動車運転過失傷害の疑いで現行犯逮捕され、のちに自動
車運転過失致死に切り替えられた模様。

(8)トラックが軽乗用車等と衝突後、転落した事故
10月15日午前7時45分頃、宮崎県において、大型トラックが対向してきた軽
乗用車と衝突し、これにより、当該トラックがセンターラインを越えたため、さらに
対向してきた軽トラックと衝突し、路外に転落(落差約10メートル)した。
この事故により、軽乗用車の運転者及び軽トラックの助手席の乗員の2名が死亡し、
軽トラックの運転者と大型トラックの運転者が重傷を負った。
現場は、片側1車線の直線道路で、最初の衝突は、軽乗用車がセンターラインを越え
てきたため発生した模様。